SaaSシンセティック(ブラウザー)監視のパフォーマンスメトリック

SaaSシンセティック(ブラウザー)監視により、SaaSアプリケーションの分析を行えます。監視を追加して、メトリックを収集します。この監視により、SaaSアプリケーションの可用性とパフォーマンスを追跡します。可用性とパフォーマンスに関するメトリックをグラフや表形式で表示し、アプリケーションが効率的に稼働しているか確認します。

Site24x7のSaaSダッシュボードでは、ステータスバナーにより操作ステータスや状態を基に監視状況を把握できます。購入リンクから追加で監視やアラートクレジットを購入することもできます。

ユースケース

SalesforceのCRMプラットフォームでセールス、マーケティング、顧客サービス、サポート等を行っているとします。このアプリケーションが常時稼働していることが重要です。
SaaSシンセティック監視(ブラウザー)を使用して、アプリケーションの可用性をログイン段階から監視できます。

しきい値を設定し、その機能を監視します。アプリケーションがダウンしている際には、通知や技術者への割り当てにより問題復旧につなげられます。

サマリーとイベントタイムライン

サマリーにより、可用性、ページロード時間、トランザクション時間、ダウンタイム、ダウン期間、SLA到達度を表示します。イベントタイムラインでは、選択した監視の過去のイベントが表示されます。ダウン、クリティカル、トラブル、メンテナンス、停止、アノマリに関するイベント時間が、色に分けられて表示されます。

次のパフォーマンスメトリックを使用して、分析を行えます。

トランザクション時間(ミリ秒):記録したトランザクション処理にかかった全体の時間をミリ秒単位で表示します。トランザクション時間は、応答時間とシンクタイムの合計で計算されます。
シンクタイムはプレイバックの次のステップを開始するのに待機するバッファーの時間であり、AJAX要求に関わるステップで主に必要となります。

トランザクション詳細:トランザクション内のステップを設定します。各ステップにはスクリーンショット、ステップ時間(ミリ秒)、ページロード時間(ミリ秒)、ページサマリー(HTMLとリソース)などが表示されます。

ロケーションごとのページロード時間(ミリ秒):HTMLのロードとそれに関連する画像などのコンポーネントのロードにかかった時間です。各ロケーションでかかった時間を表示します。

ロケーションごとの可用性とページロード時間(ミリ秒):可用性とロケーションごとのページロード時間(ミリ秒)をグラフと表で表示します。

トランザクション時間

トランザクション時間は、クリック、マウスオーバーなどのアクションにかかった時間とページロード時間を合計した時間です。

  • トランザクション時間グラフにより、記録したトランザクション全体の完了までにかかった時間を表示します。

    ステップ時間は、ページロード時間の合計とアクション実行時間の合計です。
    (ステップ時間 = ステップのページロード時間 + アクション実行時間の合計)

    トランザクション時間は、全てのステップの時間の合計です。

  • トランザクション時間の合計をプロットすることでグラフが作成されます。生データや時間単位などの粒度を指定してグラフを表示できます。
  • さらに、三点移動平均、五点移動平均、95パーセンタイルでフィルターできます。
  • Site24x7のパーセンタイルは、外れ値の特定に使用されます。外れ値は平均から大きく外れたデータポイントやデータセットを指し、アノマリとして認識されます。95パーセンタイルは、この外れ値を取り除くために、取得された値の中から95%以上の値を抽出した値です。
  • グラフはズームすることが可能です。

トランザクション詳細

トランザクション詳細で、SaaSアプリケーションのパフォーマンスを表示します。各ステップのスクリーンショット、ステップ時間、ページロード時間、ステップ名、リソースレベルのウォーターフォールチャート、ステップで発生したエラーといった情報を取得できます。

  • ステップ:SaaSアプリケーションで行われた各アクション情報を表示します。行われたアクションのスクリーンショットを表示し、各ステップのパフォーマンスを評価できます。
  • ステップ時間:ページのロードと特定のステップアクションでかかった時間を表示します。
  • ページロード時間:トランザクション内の各ページの処理にかかった時間を分析します。
  • ページサマリー:各ページで使用されているリソースやHTMLを表示します。リソースをクリックして、ウォーターフォールチャートを表示します。

ウォーターフォールチャート

Webページのリソースレベルのウォーターフォールチャートにより、Webページ内のコンポーネントごとのパフォーマンスを分析できます。
ウォーターフォールチャートには次の情報を表示します。

ページリソースサマリー 安全でないリンク、CDNヒット、DNS時間、接続時間、先頭バイト到達時間、レンダリング開始、ドキュメント完了、ページロード時間を表示します。
Webページサマリー リクエスト数、オブジェクト合計、画像、Javaスクリプト、CSS、ページサイズ合計を表示します。
リクエストごとのコンテンツ内訳 各リソースに行われたリクエスト数です。
サイズごとのコンテンツ内訳 サイズごとのリソース内訳です。
リソース名 ステータスコード、HTTPバージョン、リソースサイズ、リソースロード時間を表示します。
ドメインサマリー ドメイン、IPアドレス、リクエスト数、ロケーションごとのページロードを表示します。
ダウン/トラブル履歴 発生したダウンやトラブルの開始時間、終了時間などの情報を表示します。

ロケーションごとのページロード時間

ロケーションごとのページロード時間は、トランザクションの各ステップの全ロケーションで取得された時間を表示します。このデータは表形式で表示されます。
時間をクリックすると、その属性レポートを表示できます。

  • 属性レポート

    属性レポートで、ページロード時間のグラフを表示します。
    • ロケーションごとのページロード時間のグラフで、ステップのページロード時間全体の概要を表示します。ページロード時間、DNS時間、先頭バイト到達時間をグラフで表示します。
    • 2つ目のグラフで、各アクションのロード時間の95パーセンタイル値を表示します。収集されたデータの平均と95パーセンタイル値を計算できます。ロケーションの凡例を使用して、ページロード時間をロケーションごとにフィルターし表示できます。
  • グローバルステータス

    グローバルステータスで、全ロケーションからの可用性を表示します。ロケーションをクリックすることで、可用性サマリー、レポートを表示します。ロケーションの編集リンクをクリックして、そのロケーションを編集できます。

  • 更新

    更新で、直近の監視ステータスを表示します。詳細リンクをクリックすることで、全ての更新を表示できます。

  • ダウン/トラブル/クリティカル履歴

    監視のダウン/トラブル/クリティカル情報を表示します。ステータス、発生時たダウン時間、期間、理由などの情報を表示します。

    RCAの表示をクリックして、その履歴のRCAレポートを表示します。

    根本原因分析(RCA)レポートの詳細は、こちらのページを参照してください。


    ハンバーガーアイコンから[メンテナンスにマーク]を選択することで、その記録をメンテナンスステータスにできます。コメントの追加や編集も行えます。[削除]から障害記録の削除も行えます。

根本原因分析(RCA)レポート

監視で障害が検知された150秒後に、そのダウンについてのRCAレポートが通知されます。RCAレポートには、障害情報、再チェック情報、障害理由などの情報が記載されています。これら情報により、なぜダウンが起こったのかの根本原因の分析に利用できます。
RCAレポートにデフォルトで記載されている情報は次のとおりです。

  • スクリーンショットとHTMLの比較

    この機能により、スクリーンショット、HTML、リソースの差分をRCAレポート内で比較できます。過去の応答を左、新規に取得された応答を右に表示します。

    これにより行われた変更を比較できます。例として、会社で使用しているアプリケーションに変更があり、ユーザーがアクセスできなくなった場合、この機能を使用して、その問題の原因となる変更を特定できます。

    • スクリーンショット比較:トランザクションステップでダウンが発生した際に、そこで取得されたスクリーンショットを比較します。これにより差分の把握と問題特定を行えます。
    • HTML比較:アプリケーションやWebページのアップ時とダウン時のHTMLコードを比較できます。追加された行は緑、削除された行は赤で表示され、[前の差分]と[次の差分]を使用して、対象の差分を移動できます。HTMLコンテンツ内の変化を容易に特定できます。

ロケーションごとの可用性とページロード時間

各ロケーションで取得された可用性とページロード時間情報を表形式で表示します。これにより、ダウン期間や可用性パーセンテージなどの把握を行えます。

Apdexスコア

RUM連携の業界平均Apdexメトリックを使用して、監視しているアプリケーションに対してのユーザー満足度を計測できます。ユーザー満足度は「満足」、「許容」、「不満」にカテゴリー分けされます。

Apdexスコアは、以下のレベルで、ユーザー顧客満足度を分類します。

  • Apdexスコア 0.9超過:満足
  • Apdexスコア 0.5-0.9:許容
  • Apdexスコア 0.5未満:不満

業界平均

グローバルな業界平均により、パフォーマンスのベンチマークを把握できます。ベンチマークウィジェットで、SaaSアプリケーションのパフォーマンスを業界内と比較できます。パフォーマンスベンチマークマーケティングウィジェットで、平均時間とサービス可用性を業界で比較します。

障害

発生した障害やメンテナンス、ダウンタイムの情報を表示し、トラブルシュートに利用できます。
各障害で次のオプションを使用できます。

  • メンテナンスにマーク:障害をメンテナンスとしてマークします。
  • コメントの追加/編集:コメントの追加と編集を行います。
  • 削除:障害やメンテナンスを削除します。

インベントリー

監視のロケーション、チェック間隔、ライセンスタイプなどの設定情報を表示します。

ログレポート

各ポーリングに対する過去のパフォーマンスデータをリスト表示します。可用性、ロケーションなどでフィルター可能です。可用性ステータス、HTTPステータスコード、DNS応答時間などのデータを記載します。CSV形式でログレポートを出力できます。

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