ITサービス管理プラットフォームServiceNowとの連携
ServiceNowはクラウドから提供されるITサービス管理ソフトウェアです。ServiceNowプラットフォームのアラートによって、インシデント解決時間の削減、顧客満足度の向上、ヒューマンエラーの軽減をすることができます。Site24x7とServiceNowのITSMプラットフォームの連携によって、手動や自動でSite24x7の監視アラートでServiceNowのインシデントをオープン・解決・クローズすることができます。加えて、インシデントの根本原因の調査、アラートの技術者へのアサイン、迅速なアラート管理をすることが可能になります。
機能
- Site24x7で発生したアラートに基づく自動的なインシデント作成
- Site24x7におけるアラート重要度の変化による自動的なインシデント更新
- Site24x7でアラートが済んだ際のインシデントの自動解決や自動クローズ
コンテンツ
前提条件
- 連携の設定をするために、ServiceNow ITSMアカウントでユーザー権限を事前に設定する必要があります。
- この連携を使用するには、Site24x7のカスタマーになる必要があり、加えて、スーパー管理者または管理者権限を持っていなければいけません。
- ServiceNowソフトウェアにはキングストン、ジャマイカ、イスタンブール、ヘルシンキ、ジュネーブ、ロンドンのバージョンが対応しています。
- ビルドのインスタンスの要求後、インスタンスURLとログイン権限を作成する必要があります。Site24x7との連携に成功したインスタンスURLとログイン権限をコピーして取得してください。ServiceNowインスタンスの作成についてさらに知りたい方はこちらを参照してください。
ServiceNowインスタンスの作成
ServiceNowインスタンスの作成には以下の手順を行ってください。
- ServiceNowアカウントにログインしてください。
- ログイン完了後、ダッシュボード内の管理 > インスタンスの順にクリックしてください。
- 自身のインスタンスページが表示されます。その後
インスタンス要求ボタンをクリックし、ServiceNowインスタンスを作成してください。
- ServiceNowインスタンスが作成されると、インスタンスURLとアクセス権限が取得できます。連携のために、インスタンスURLとインスタンスログイン権限をコピーして取得してください。
- インスタンスURLにアクセスし、Service
Managementポータルを表示します。Service Managementポータルでは、REST
APIを用いて、ServiceNowにアクセスするための要求を即時に行えます。さらに、テーブルインフォメーションを利用することで、エンドポイント、方法、変数の一覧を取得することができます。
- テーブルAPIがある一覧にCRUD操作を行います。そうすることで、Body builder要求を用いたカスタムパラメーターを作成することができます。
連携手順
Site24x7アカウントとServiceNowを連携させるには以下の手順を行ってください。
- Site24x7にログインする。
- 管理 > サードパーティ連携に移動する。
- ServiceNowを連携リスト方選択する。
- ServiceNow連携ページにリダイレクトされるので、以下のように連携フォームを編集してください。
- 保存をクリックし連携フローを反映させる。クリック後、連携が成功したか否かを確認するためのテストアラートが行われます。
ServiceNowITサービス管理プラットフォームのインシデント操作
Site24x7アカウントとServiceNowのITSMプラットフォームの連携が行われると、ServiceNowポータル内のダッシュボードで全てのインシデントチケットを見ることができます。ServiceNowポータルの左側のパネルにあるフィルターナビゲーターアイコンをクリックすることで、次のビューにアクセスできます。
- インシデント - 全て: ダッシュボードビューに全てのインシデントログを表示
- インシデント - オープン: オープン状態のインシデントを表示
- インシデント - 解決: 解決されているインシデントを表示
- チェンジ - クローズ: クローズされているインシデントを表示
Fig. 1: ServiceNowサービス管理ポータルでのインシデント表示
Site24x7アラートステータス |
ServiceNowインシデントステータス |
ダウン |
アラートにより、ServiceNowポータルのインシデントを作成する
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トラブル |
アラートによりServiceNowポータルにインシデントが作成される。 また、これは 設定によって適用される。
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トラブルの監視が ダウン |
ServiceNowポータルでトラブルアラートによりインシデントが作成される。 その監視がダウンになった場合、新しく別のダウンステータスのインシデントが作成されるのではなく、その代わりに監視にコメントが追加される。
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ダウン/トラブル の監視がアップ |
ServiceNowポータルでインシデントが自動で解決/クローズとなる。また、これは 設定によって適用される。
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ダウン/トラブル の監視が停止 |
監視の停止状態が取り消されるまで、インシデントはオープンとなる。
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図2: インシデントステータス - 監視ダウン時のインシデントログ
Site24x7の監視に問題がある場合、ServiceNowポータルにデスクリプションカードによって表示名、表示タイプ、監視サイト、監視ステータス、問題発生時間、ポーリングに失敗したロケーション、理由、ダッシュボードリンクといったそのインシデントの詳細なデータが記録されます。
図3: インシデントステータス - トラブル > ダウン > クローズからのステータスの変化時のインシデントログ
ServiceNowのホストコンフィグアイテム(CI)にアラートを関連付け
アラートをServiceNowのCIに連携しイベントを容易に管理できます。アラートを関連付けるには、ServiceNowでイベントルールを作成する必要があります。
作成したイベントはノード値を使用してCIに関連付けられます。ノード値はCI名になります。
デフォルトで、関連する監視のURLはノード値となります。このノード値を変更するには次の手順を行ってください。
- Site24x7にログインします。
- [管理]→[3rdパーティ連携]→[作成したServiceNow連携名]に移動します。
- カスタムパラメーターの送信の横のチェックボックスを有効にし、ServiceNowのノード値をテキストボックスに入力します。
- [保存]をクリックします。
例として、ノード値が「lnux100」の場合、これがCI名に同期され、作成されたイベントとアラート名はCI「lnux100」に関連付けられます。
CMDB連携
設定管理データベース(CMDB)は、IT環境内のすべての設定アイテム(CI)のインベントリーと関係図を表示します。CMDB連携を使用して、IT管理システムをCMDBに関連付けて、自動で設定データを更新できます。
ServiceNow CMDBとSite24x7を連携する利点は次の通りです。
- データ同期:2つのプラットフォーム間の接続を行い、CIデータをSite24x7からServiceNowに同期します。これにより、Site24x7のITインフラストラクチャビューを適用します。
- 継続的な同期更新:Site24x7の監視に追加、更新、削除があった際に、10分ごとにCMDBに反映します。
- シームレスなワークフロー自動化:ServiceNowのチケット、アラート、エスカレーションのワークフローを自動化します。
ServiceNow CMDBとの連携方法
ServiceNow CMDBのCMDB連携ページで次の情報を入力します。
- CMDB連携の有効化:[はい]に切り替えると、Site24x7インベントリー情報をServiceNowに同期します。
デフォルトでは[いいえ]に指定されています。
- 連携レベルを選択:ServiceNowインシデントの連携レベルを設定します。すべての監視または特定の監視を選択します。
デフォルトでは[すべての監視]に設定されています。
[監視タイプ]を選択している場合、ドロップダウンには監視タイプが表示されます。 -
- JSONマッパーファイルのアップロード:JSONマッパーファイルをアップロードします。JSONマッパーファイルはサンプルで指定した形式である必要があります。
サンプルJSONマッパーファイルは[サンプルJSONマッパーファイルをダウンロード]からダウンロードできます。アップロード前にこのJSONファイルを編集してください。
- JSONファイルがSite24x7のCIフィールドをもつServiceNowのテーブルとフィールドをマップします。
- デフォルトのテーブルとフィールドが判別され、入力されます。また必要に応じてマッパーの追加とカスタマイズを行えます。
詳細はJSONマッパーページをご確認ください。
- [保存とテスト]をクリックし、連携の保存とテストアラートの送信を行います。
また、[保存]をクリックして、連携の保存のみを行えます。
- 権限を持つユーザーが、選択したServiceNowインスタンス内のCIタイプとCIデータを管理できます。
- この連携ではインベントリー情報をもつ監視タイプのみサポートしています。
サポートしているマップ
- サービスマップ:アプリケーション、アプリケーションサーバー、それらの接続コンポーネントが同期されます。
- レイヤー2マップ:ネットワーク装置間の通信関係が同期され、レイヤー2マップのトポロジーに保持します。レイヤー2マップ間のクロスリンクで、ネットワークの可視化と把握を行います。
- インフラストラクチャマップ:ユーザーによって定義されたマップが保持され、カスタマイズされたマッピングを表示します。
- 監視に依存:監視の追加時に設定した監視の依存関係がCMDBに同期されます。
- 親-子マップ:親-子関係図がCMDBに同期されます。例として、サーバー監視の子監視であるIISサーバー監視がCMDBにプッシュされます。