Memcachedは、フリーなオープンソースの汎用分散型メモリーキャッシュシステムです。Memcachedサーバーのパフォーマンスを分析し、重要なメトリクスを追跡することにより、十分な情報を得た上でトラブルシューティングを実行できます。
このページでは、Memcachedサーバーのパフォーマンス、可用性、使用統計を詳細に可視化するための、Memcachedプラグインと監視メトリクスを設定する方法について説明します。
Memcachedパフォーマンス監視メトリクス:
Bytes
「bytes」メトリクスは、アイテムを保管するためにサーバーが現在使用している合計バイト数(アイテムのキャッシュに現在使用しているバイト数)をカウントして記録します。
Byte s read
「bytes_read」メトリクスは、サーバーがネットワークから読み取った合計バイト数をカウントして記録します。
Bytes written
「bytes_written」メトリクスは、サーバーがネットワーク上で送信した合計バイト数を表示します。なお、保存しているデータの合計サイズとは関連していません。
Current connections
「connections_current」メトリクスは、接続されているクライアントの合計数を記録します。値が非常に高い/低い場合は、システム障害である可能性が高いです。Memcachedサーバーへのオープン接続数は、すべてのサーバーで同じ値であるのが理想的です。
Total connections
「connections_total」メトリクスは、サーバーが実行を開始してから開かれた接続合計数を記録します。接続の合計数は、get/setコマンドの合計数を超えないことが理想的です。
Threads
「threads」メトリクスでは、リクエストされたワーカースレッドの合計数を取得します。また、着信リクエストの処理に使用されるスレッドの合計数を表示します。サーバー上のCPUコアの合計数を超えないことが理想的です。
Evictions
「evictions」メトリクスは、Memcachedサーバーで行われた合計削除数を表示します。新しいアイテムを割り当てる必要があるため、有効期限のあるオブジェクトがキャッシュから削除されると、evictionsが発生します。
Limit maximum bytes
「limit_maxbytes」メトリクスは、サーバーがストレージで使用できる合計バイト数を表示します。
手順
- Site24x7アカウントにログインします。アカウントをお持ちでない方は、こちら からサインアップへお進みください。
- Site24x7 Linuxエージェント の最新バージョンをダウンロードおよびインストールします。
- Memcachedプラグインをインストールします。
- エージェントはMemcachedプラグインを実行し、Site24x7サーバーにデータをプッシュします。
前提条件:
- Site24x7 Memcachedプラグインでは、「python-memcache」モジュールを使用してMemcachedサーバーのパフォーマンスメトリクスを収集します。
注記: Site24x7 Linuxエージェントでは、[pip]コマンドを使用して[python-memcache]のインストールを自動的に試行します。インストールが失敗した場合は、[memcacheのインストール方法 に従って、モジュールを手動インストールすることが可能です。
- サーバーで次のコマンドを実行してpythonリクエストモジュールをインストールしますsudo pip install memcached
pipのインストール:
- "pip" を使用してリクエストモジュールをインストールします
メモ:pipはPythonで書かれたソフトウェアパッケージをインストールして管理するのに使われるパッケージ管理システムです。
- CentOS、Fedora、RHELの場合:yum install python-develyum install python-pip (or)easy_install pip
- Debian、Ubuntuの場合:apt-get -y install python-pip
Memcachedプラグインのインストール:
- Site24x7 Linuxエージェントのプラグインディレクトリー[ /opt/site24x7/monagent/plugins/ ]に、[memcached]という名前のディレクトリーを作成します。
- GitHubリポジトリ―から[memcached.py]ファイルをダウンロード し、[Memcached]ディレクトリーに配置します。
- 上記手順の実行コマンド:
- プラグインファイルのダウンロードが完了すると、エージェントは次回のデータ収集でマークアップし、Site24x7クライアントで表示できるようになります。
Memcachedプラグインの設定:
Memcachedプラグインのファイル位置- /opt/site24x7agent/monagent/plugins/memcached/memcached.py
- デフォルトで、プラグインは「localhost」に設定されているMemcachedインスタンスを監視します。
- プラグインスクリプトで指定されているデフォルトのPythonパスは、[#!/usr/bin/python]です。代替えのpythonパスを作成する場合は、shebang(シバン)文字「#!」が前に付いた既存パスを置き換えます。
- 監視設定を変更するには、プラグインディレクトリーに移動して、[memcached.py]ファイルの「#Config Section:」を編集します。
メトリクスを追加で監視:
- メトリクスを追加で監視するには、[memcached.py]ファイルを編集し、監視が必要なメトリクスを新しく追加します。
- 新しく追加されたメトリクスを表示するには、[memcached.py]ファイルのプラグインバージョン値をインクリメントします(たとえば、デフォルトのプラグインのバージョンをPLUGIN_VERSION=「1」からPLUGIN_VERSION=「2」に変更します)。
関連プラグイン:
- ActiveMQプラグイン - ActiveMQデータベースのパフォーマンスメトリクスを監視します。
- MongoDBプラグイン - MongoDBデータベースのパフォーマンスメトリクスを監視します。
- Twilioプラグイン - Twilioサーバーのパフォーマンスを分析します。
- Nagiosプラグイン - Site24x7では、Nagiosサーバーを実行する必要なしに、何千ものNagiosプラグインを実行することができます。
- Out-of-the-boxプラグイン - 豊富な連携リストでアプリケーション全体を監視します。
- カスタムプラグインの作成 – カスタム Linux および Windows プラグインを作成し、カスタム属性を監視します。